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「年金もらえない」の不安を払拭する“中長期視点”資産形成術

「年金をきちんと払っていても、自分はもらえないのではないか」。年金に対するこうした不安は、今の若い世代にとって共通の課題。状況を客観的に見れば、将来や老後のための資産形成は個々人で備える時代に突入しています。だからこそ若者であっても、積極的な資産運用や投資が欠かせないでしょう。日本FP協会認定CFPファイナンシャル・プランナーで、投資家としても知られる北野琴奈さんに、投資初心者が知っておくべき資産形成術を伺いました。

 

初心者が陥りやすい失敗は「一喜一憂」

―「投資」というと、素人には手を出しにくい印象です。特に初心者の場合、どんな失敗に陥りがちなのでしょうか。

北野:短期的な結果で、投資を評価してしまう方ですね。株価で言えば、直近の値上がり、値下がりに一喜一憂してしまうことでしょうか。目の前で値下がりすると、「やっぱり投資って良くないんじゃ」とネガティブな気持ちにとらわれてしまうわけです。

資産形成は本来、中長期の視点で考えるべきもの。20~30代の若い方であれば、例えば定年を迎える年齢を想定し、その時までにどの程度の資産があればよいか目標額を定めてください。一方で、毎月どれくらいの金額を投資に回せそうかを検討します。そうなれば、自分の積み立て金額で目標額を達成するために、どんな利回りが必要なのかが計算できます。

こうしないと、お金を積み立てて資産を増やそうとする以上、「利率はできるだけ高く」とむやみに高い利回りを追い求めがちです。仮に100万円を投資して、年間利回り5%で運用できても運用益は年間5万円、同じく3%だと3万円です。100万円もの金額を運用しても年間数万円しか増えないとなると、将来に不安を感じるかもしれません。もっと高い利回りを求めたくなるのも、仕方がないように思えます。

ところが、仮に毎月3万円の積み立てでそれを年利回り3%で20年間運用できたとしたら、積み立てと複利効果で元利合計980万円程度になります。目標額の達成は決して不可能ではないでしょう。資産運用は、ゆっくりじっくり育てる感覚で臨むべきものなのです。

 

投資はビジネスパーソンとしての成長につながる

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日本FP協会認定 CFPファイナンシャル・プランナー 北野琴奈さん

 

―目先の運用益ばかりに、とらわれてはいけないということですね。

北野:お金の増減だけ考えているから、「1年間でたった数万円しか増えないのか」と不満に思うのでしょう。ただ、投資のメリットは資産が増えることだけではありません。投資している資金は自分の資産ですから、当然、株価や為替、市場の動きも気になってくるはずです。

株価や為替にどの程度の変動があるのか、もし大きく動いたら、なぜこんなに変化したのか、日々のニュースや経済情報にも敏感になります。株価や為替を左右する世界の出来事を、“自分ごと”として知ろうとするわけですね。

自己資金を投資しているからこそ、真剣さが出て、国内外を問わず経済全体の動きが自然と理解できるようになります。そしてこれが、普段の仕事にも役立つのではなないでしょうか。「投資はビジネスパーソンの成長につながる」――。私も、身をもって実感していていることです。

 

―とは言え、一時的であっても資産が減るのは精神衛生上よくないと思います。できるだけ損を出さないような手立てはありますか。

北野:運用し始める前に、資産価格の振れ幅はどの程度なのかを理解しておくのが大切です。設定したポートフォリオで期待利回りがこの程度であれば、1年間でどれだけ増えたり、減ったりする可能性があるのか、きちんと最悪のケースも想定しておきましょう。

心の準備が出来ているのといないのとでは、いざというときの対応や気持ちが違います。もしそのリスクや振れ幅に耐えられそうにないなら、将来の資産額として設定した目標や投資に振り向ける金額を見直す必要があるかもしれません。

運用時の振れ幅を抑えるには、「分散」の考え方が重要です。1つは「時間の分散」で、資金を同時期につぎ込むのではなく、時期を分けて投資していく考え方。先ほど申し上げた積み立ても、その一例になります。運用成績の良し悪しは、投資する時期によっても異なるので、それを時間的な分散でならすわけです。

もう1つは、「モノの分散」です。投資対象には、株式もあれば債券もあり、株式でも、国内や海外の選択肢があります。市場はそれぞれ異なる動きを見せますから、それらの中で投資先をうまく分散させておけば、それぞれの運用成績の良し悪しをならせます。いずれも、大きな損失を回避する手立てです。

 

スマートフォンで始める“初めての投資”

―そうしたモノの分散を投資商品として仕立てたものに、投資信託があります。お金を積み立てていくように投資すれば、「時間の分散」も「モノの分散」も図れます。商品数が膨大で、何を選べばよいか判断に困るのが難点でしたが、最近は人工知能(AI)を活用し、質問に答えるだけで、どんな商品に投資するのがいいかを教えてくれる「ロボアドバイザー」が登場して注目を浴びているようです。

北野:「分散投資」と言っても、何から始めてよいか分からない投資初心者の方は、「まずはロボアドバイザーの判断を仰ぐ」という使い方ができます。質問の数が限られていれば、2~3分で結果が出ますからね。ロボアドバイザーでどんな結果が出るか、とりあえずでも試してみてはいかがでしょう。

東海東京証券では、投資初心者を支援するロボアドバイザー「カライス」のサービス提供を2016年11月7日から始めた。試してみたいという方はコチラから。

 

―投資信託では、国内外の株式や債券などにどの程度の比率で分散投資するか、いわゆるポートフォリオが商品ごとに異なります。ロボアドバイザーを利用すると、その方に合ったポートフォリオを示してもらえるわけですね。

北野:私も、自分の考え方に即したポートフォリオを、改めて確認するのにロボアドバイザーを利用します。参考になりますよ。

スマートフォン1つあれば利用できるのも、やはり便利です。スマートフォンをうまく使いこなす20~30代の方にとっては、日々忙しい中でなかなか手を付けられずにいた投資へのハードルを引き下げる、ちょうどいいツールになるのではないでしょうか。

 


投資初心者でも、国際分散投資の長期運用をサポートしてくれるロボアドバイザー「カライス」は、コチラから利用できる。ページ下部にある「無料診断をやってみる」ボタンクリックすることですぐに7つの質問が始まり、最終的には利用者のリスク許容度に応じた最適な商品を紹介してくれる。

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ロボアドバイザー「カライス」の画面

 

<関連リンク>
はじめての投資を応援する「カライス」
URL:http://pub-plan.tokaitokyo.co.jp/robo/kalais/top.php

 

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